中学校で習う「~できる」という意味の Can と Be able to という言葉、これには文法的な違いだけでなくニュアンスの違いもあるのを知っていますか?
この記事ではそんな2つの「~できる」の言い回しについて解説していきます。
Contents
Can と Be able to の違い
継続的か一時的か
Can / Can't と Be / Not be able to の一番の大きな違いは「~できる」の期間がどれくらいなのかです。
Can を使う時は なにかを継続的にできる時
Be able to を使う時は なにかを一時的にできる時
つまり Can は個人の能力的に~をできるかどうか、Be able to は能力は関係なくある条件下でそれができるかどうかを言い表す時に使われます。
例文を見てみましょう。
I can't speak English.
私は英語が話せません。
I'm not able to speak English.
私は英語が話せません。
どちらも日本語訳は同じ意味なのですが、1つ目の例文は能力がないから英語を話せないといっていて、2つ目の文では単純に話す事ができない、と言っています。
なのでもし仮にこの文に続きを足すとしたら
I can not speak English because I didn't study well.
ちゃんと勉強しなかったので英語が話せません。(能力的に不可)
I am not able to speak English because we are in Spanish class now.
スペイン語の授業の最中なので(今は)英語を話せません。(現状的に不可)
というような感じになります。Be able to の表現を使う時は、条件が変わればそれをできる可能性があることが伝わってきますね。
過去の話は・・?
過去に「~することができた」と言いたい時も上と同じように、それが継続的なのか一時的なのかに注目して Can と Be able to を使い分けて下さい。
過去の話だから仮に、なにかをできても一時的な話じゃん・・・と思うかもしれませんがそうでもないんですよ。
I could speak English when I was small.
小さなころは英語が話せた。(能力)
I was able to speak English when I was living in the U.S.
アメリカにいる頃は英語が話せた。(条件がそろっていたから一時的に。)
1つ目の文では単純に 英語を話す能力があった 話をしていて、2つ目では周りが常に環境だったから一時的に・その時はできた というニュアンスを含んでいます。
なので 賞を受賞した! などの短い期間に対する「~できた」に対しては過去形で Was/Were able to + 動詞 の表現を使います。
ちなみに否定形で「~できなかった」を表す場合はできなかったことに変わりはないのでニュアンスを気にせず Could not を使って大丈夫です。
カジュアル・フォーマル
先ほど、Can と Be able to のニュアンスの違いについて説明しましたが
単純に「人が~できる」と言いたい時はそこまで気にせずどちらを使っても意味は伝わるので大丈夫です。
1つポイントとして Be able to の方が Can よりもフォーマルな表現だと覚えておいてください。
なので日常会話で単純に自分が「~できる」と言う時、相手に「~できる?」と聞く時はとりあえず Can を使っておけば問題ありません。
Can と Be able to の使い分け
主語がモノ;Can
主語がモノの時は Can が使われることがほとんどで、これは Can + Be + 過去分詞 の形を取る受動態の時も同じです。
This factory can produce 100 of A in a day.
この工場は1日100個のAを生産することができる。
A can be used instead of B.
A は B の代わりに使うことができる。
Instead of ~;~の代わり・代用品
To の後ろ;Be able to
To の後ろは名詞もしくは動詞の原形が来るのが鉄則です。
Can は助動詞のうちの一つなので、To の後に来ることはありません。
I wan to be able to speak English.
私は英語が話せるようになりたい。
You should study hard to be able to speak English.
英語を話せるようになる為にはたくさん勉強しなければならない。
助動詞の後ろ;Be able to
先ほど説明した通り、Can は助動詞のうちの1つです。
Can 以外の英語の助動詞は Will, Should, May, Might, Shall May, Might, Shall など。
助動詞の後に助動詞が来ることは英文法のルール的にありえないので、名詞の後に助動詞が来る文では自動的に To be able to が着くことになります。
文中に置く Be able to は、To be able to + 動詞の原形 もしくは Being able to + 動詞の原形 となる。
I will be able to speak English.
私は英語が話せるようになる。
He should be able to speak English.
彼は英語が話せるべきだ。
現在・過去完了形の文;Be able to
Have/Has + 過去分詞 もしくは Had + 過去分詞の 形を取る完了形の文では 助動詞である Can は使うことができません。
We wouldn't have been able to survive without your help.
あなたの助けなしでは私たちは生き残ることができなかったでしょう。
She hasn't been able to eat heavy meat for a while because of stomach problem.
彼女は胃腸系の問題によりしばらくの間重い食事が食べれていない。
なんだか長い文で日常ではあまり使うことがないような気もしますが、文法のルールとしてしっかり覚えておいてください。
まとめ
この記事では Can と Be able to の意味・ニュアンスの違いと文法的なルールについて説明しました。
どちらとも日常でよく使う表現なのでぜひ正しく使いこなせるようになりましょう。
まとめ
Can ・ Be able to はどちらとも「~できる」という意味だが
Can は広く能力を、Be able to はその時可能か を表す。
Can ; 助動詞
Be able to; Be(動詞の原形)+ Able(形容詞)+ To(不定詞)
助動詞を付けることのできない文法の時は Be able to を使う
例;To の後、Will・May・Should などの助動詞の後
現在・過去完了形の文など